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橿原市近郊の伝建地区・今井町の「今井まちなみ交流センター・華甍」につとめる青垣万穂は、奇妙な手紙を受け取る。新聞の活字を切り張りしたそれには、意味不明の文章がつづられていた。偶然町へ調査に来ていた伝建地区調査員の竹之内春彦に相談したところ、彼は簡単に隠されていた意味を読み解いた。それによると、今井町の旧家である青菅家への招待状だという。半信半疑で青菅家へ出かけた万穂たちだが、そこで彼らが見つけたものは、周囲を金屏風とクチナシの花に飾られた女性の全裸死体だった―。
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昭和十七年八月、ルンガ沖において、聯合艦隊旗艦『大和』が雄叫びをあげた。その咆吼は紅蓮の如く天に沖し、米軍の戦艦『コロラド』以下、多数の攻撃艦艇を粉砕する。後に第一次ソロモン海戦と呼ばれるこの戦いによって、米軍は壊滅的な被害を被った。結果、ガダルカナルの戦況は膠着状態に陥り、米軍はその威信をかけてガ島を奪取すべく、総攻撃を開始する。一方、濠洲戦線の要となる「中央打通作戦」を成功に導くため、石原完爾は傑物・阿南惟幾を大陸に送り込む。果たして日本軍は濠洲大陸を席捲し、全アジアの盛衰を賭けた戦いに勝利することができるのか。
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天正十年六月、本能寺の変から逃れた織田信長は、七隻の巨大な鉄甲船を引き連れて日本から脱出した。やがて台湾の基隆に上陸した信長は無敵の織田海軍を創り上げ、亜細亜の海を根城として荒らし回る倭寇を殲滅し、ついにはイスパニアを陥落することに成功する。一方、日本では、信長の生存を嗅ぎつけた豊臣秀吉が、朝鮮国に新たな大戦を挑もうと画策していた。秀吉率いる豊臣軍は朝鮮半島に上陸し、破竹の進撃を繰り広げる。だが、そんな豊臣軍の前に、ついに信長率いる織田水軍がその威容を現わした。織田・豊臣の雌雄を決する時が、今正に訪れたのだ。海の覇王となった信長に、秀吉は如何なる戦いを挑むのか。
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