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「高度技能医」の育成に力を入れる山本雅一君が、日経夕刊で紹介される
 
2010年10月21日付日経夕刊9面に、山本雅一君が写真入りで紹介されました。東京女子医科大学消化器外科教授の山本君は日本肝胆膵(すい)外科学会で「高度技能医」の育成に力を入れています。記事を紹介します。

  

東京女子医科大学消化器外科教授 山本雅一氏(53)
安全に高難度手術
人材育成へ認定制

2010/10/21  日本経済新聞 夕刊  9ページ  (最前線ひと)
 長時間に及ぶうえ出血量が多く、合併症で術後に死亡するリスクもある肝臓、膵臓(すいぞう)の手術は、外科医にとって難度の高い領域だ。こうした手術を安全、確実に行える外科医を育て、専門医として認定する「高度技能医制度」を2008年につくった日本肝胆膵(すい)外科学会の担当理事を務める。
 学会はまず全国160病院を「修練施設」に、400人を指導医にそれぞれ認定。高度技能医になるには、修練施設で指導医の下に肝臓の区域・葉切除や膵頭十二指腸切除、肝動脈・門脈の切除再建、肝移植などの高難度手術を50例以上経験したうえ、学会での教育プログラムを受講しなければならない。「手術を撮影したビデオで技術を審査するとともに、最先端の知識の習得と高度医療を手がける倫理面も審査の対象となる」
 自身も、数人の「修練生」の指導に当たる。その多くは卒後5〜10年の医師だ。「これまで大学病院では、こうした若手に高難度手術をさせてこなかったが、彼らに執刀の機会を与えることで、明らかにモチベーションが上がった」と語る。
 東京女子医科大病院や都立駒込病院で、がん手術を中心に経験を積み、1997年、都立荏原病院の外科医長に。「難しい手術を乗り越えた時の充実感と回復した患者の笑顔を見た時の喜びが、自らを成長させた」
 修練施設の高難度手術の術死率は0・83%(09年度)で、欧米の一流病院と比べても遜色(そんしょく)がない。新制度で世界的レベルにある治療成績をさらに高めるとともに、各病院の成績を評価。こうした情報を公表して、肝胆膵外科に対する国民の信頼につなげたい、という。
 高度技能医には将来、指導医として後進を育ててもらい、「20年後には高度技能医を600〜800人に増やしたい」。国内では年間2万件を超す高難度の肝胆膵手術が行われている。難しい症例に立ち向かう外科医の技と魂をたたき込まれた「肝胆膵外科高度技能医」の第1号は、来年6月に誕生する。
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【図・写真】手術を前に打ち合わせ(中央が山本教授)