| 2日目: 2007年8月12日(日) 行程: 1991mピーク(5:25)〜2077mピーク(6:51)〜錫ヶ岳山頂(9:05)〜錫の水場(10:09)〜白檜岳(12:02)〜白根隠山(12:30)〜避難小屋分岐(13:35)〜前白根山(13:49)〜湯元スキー場奥(15:15)〜湯滝(16:11)〜赤沼駐車場(17:40)
明るくなるとさっそくアブが偵察飛行開始して目覚まし代わり。午後3時半に寝袋に入ってから朝4時半に起きるまで細切れながらかなり長い時間寝たような気がする。冷え込みが無くて寝やすかったのは結構なことだが、今日はどこまで気温が上がるのか?
体は十分に休めたはずだが、しゃがんだりするとかすかに頭が痛む。早めにノーシンを服用して水分を多めに補給しながら進む。幸い、本日は栃木県側から群馬県側にさわやかな風が吹いている。発汗しても前日に較べれば服がベチャベチャにならないし、涼感があって熱冷ましできるので体力的・精神的にとても助かる。
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| 光輝く戦場ヶ原 05:55 |
早朝の中禅寺湖 06:20 |
標高2,060m級の緩やかなピークは標石の周りがぽっかり開けていて幕営適地である。次の2,077mピークは群馬県側が風衝地一歩手前といった感じで樹木の丈が低く抜群の眺めである。皇海山の右側には富士山が浮かんでいた。
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| 2,077mピークから見る群馬県・三重泉沢の谷 06:49 |
錫ヶ岳南尾根の東側はミヤコザサ原に覆われており、西側が針葉樹林帯である。登山道はできるだけ針葉樹林の中を通るようになっており、強い日光の直射を受けずにすむので助かる。直下の笹原だけは太陽を背にしてど真ん中を直登するので暑い。反面、眺望が素晴らしい。
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| 錫ヶ岳南直下 08:42 |
歩いてきた縦走路 08:50 |
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| 錫ヶ岳からの眺め 08:50 |
笹の斜面を抜けると大きなヌタ場をかすめてアオモリトドマツ等の樹木がうっそうとした区間をダラダラ登って山頂に至る。先が気になるので特に感慨はない。
白錫尾根と呼ばれる区間も登山道マークが導いてくれるので不安無し。錫ヶ岳を東に下る区間も笹原が多くてすばらしい眺めが連続する。2,170m鞍部に錫の水場がある。水場まで1分とのこと。嬉しいねえ。冷たさも味もネギト沢に劣るが無いよりまし。ここで3リットルを補給。鞍部から登っていく途中で自分より若い男性2人組と擦れ違う。急いでいるように見えた。柳沢林道にでも下るつもりなのだろうか。
2,296mポイント辺りであったと思うが、四郎岳と燕巣山の中間にこれまた先が2つに割れた燧ヶ岳が位置するという奇妙に左右対称的な光景が楽しめる。
頭痛薬を飲んでも完全に頭がすっきりすることはなく、登りでは痛みが復活する。頭痛薬を飲みすぎると吐き気がするので、できるだけ服用を控えめにして視神経を休めるようにする。白檜岳の登りを前にして笹原の木陰に倒れこみしばし休憩。風が吹いているせいなのか、それともシカの生息数が少ないのだろうか、前日の区間に較べるとアブが少なく休憩できる。
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| 白檜岳から錫ヶ岳を振り返る 11:57 |
白檜岳から白根隠山に向かう尾根 12:04 |
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| 白根山(左)と白根隠山(右) 12:22 白根隠山、前白根山、五色山が形成する尾根はいかにも白根山の外輪山のように見えるが、いずれも200万年以上前の新第三紀以前の火山噴出物から形成され、第四紀火山である白根山とは直接の関係はないとのこと。
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白檜岳では地味なハナヒリノキが開花中。白根隠山への登り斜面の笹原にはヒメシャジンが点在する。風衝地にびっしり生える草本のようなヒノキの仲間はミヤマビャクシンなのだろうか?この間にタカネニガナがポツポツと咲いている。白根隠山には樹木が無いので白根山が眼前に迫る。人の多いところを避けてきたのでこれまで白根山に登ったこともなければ白根山を真近で見たこともなかった。やっぱり藪のない雄大な景色は良いねえ。白根山との間にある巨大な凹地にはまだ雪が残っていた。
白根隠山の東側斜面に大規模なハンゴンソウ群落が広がる。シカが食べないそうで、選択的に残されて形成されたものだろう。雨量観測所跡の周りでも大規模なハンゴンソウ群落を見ることができる。矮小なフウロソウも多数咲いている。てっきり別種と思っていたら、これでもハクサンフウロなのだとか。避難小屋分岐の近くではマルバダケブキも開花中。
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| ハンゴンソウ群落 13:05 |
矮小化したハクサンフウロ 13:14 |
前白根山を登り切って本日の登りは完了。あとは新道を下るだけだ。これまでの経験では新道と呼ばれる登山道にはロクなものがないので、湯元スキー場に降りる新道も出来れば使いたくなかった。外山手前から一気に急傾斜を500m下るなんてアホなコースは絶対に悪路に決まっている。疲れていて、できるだけ体力温存するために最も近いコースとしてやむなく選択した。いざ、急降下区間に入ってみると予想をはるかに上回る悪路ぶりに閉口。ガレてるし、滑るし、1m以上の段差なんて当たり前。倒木はそのままで一切整備していない。これはもう道ではない。脚に不安を感じる人が知らずして下りにこのルートをとったらどうなるのか?事実、途中で追い抜いた男性2名組はかなり苦戦していた。もし事故が起きたとしたらそれは登山者よりも管理者の責任だろう。ひょっとして管理者はいないのかもしれない。日光の名が泣くぞ。
下りの脚力は十分に残っていて順調に下山できたが、スキー場まで降りるとさすがに疲労がたまって休憩。日光湯元スキー場は一面に除虫菊が咲いている。特定外来生物に指定されたオオハンゴンソウ駆除作戦がとられてスキー場にはオオハンゴンソウは全く見られない。だからといって除虫菊の種を撒くというのはどうなんだろうか?白根隠山から前白根山の区間でも一株見かけた。今後増える可能性がある。どうせ撒くならオミナエシやオトコエシにでもすれば良いのに。
スキー場の末端ではヨツバヒヨドリとアサギマダラの定番の組み合わせを目にする。湯ノ湖沿いは反時計周りに山際の遊歩道を歩く。アップダウンが少なく、日陰でよろしい。湯ノ湖の水が湯川として注ぎ出す場所で橋を渡る。水が汚い川である(生活排水のせいではないらしい)。湯滝は見事であるが、流れている水には幻滅。
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| ヒヨドリバナとアサギマダラ 15:40 |
湯川沿いのホザキシモツケ 17:08 |
湯滝から4km以上の長い木道歩きとなる。平坦な場所を歩いて足裏に肉刺ができてしまったが、舗装道路歩きよりはまし。戦場ヶ原を埋め尽くすホザキシモツケの大群落が見事であった。アキノキリンソウが咲き始めており、トモエソウも数株見かけた。
頭の痛みが悪化することはなく、頭痛薬服用も3錠で済んだ。低地に降りてきてからは緩和されたようなので、たった2,000mクラスではあるが軽い高山病の症状が出たのかもしれない。経験不足であったこともあるが、今回の夏山縦走は予想をはるかに上回る厳しさだった。2日目に風が吹いていなければもっとつらかったはずだ。たっぷり水分補給したつもりでも、一気に体重が5kg減少してしまった。体質的に夏山は向かないということなのだろう。
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