| 初日: 2007年10月20日(土) 行程: 三河沢橋から出発(11:56)〜三河沢ダム(12:17)〜瀬戸権現大橋を渡る(12:30)〜アサズマ川左岸尾根取付き(12:50)〜1374mピーク到達(14:23)〜峠道跡出会い(14:54)〜幕営地・1502mポイント北(16:14)
10月は週末の天候、足の具合、所用等でまともに山歩きはしていない。紅葉真っ盛りのこの時期、一度くらいは山中一泊で人のいない場所を歩いてみたいと思っていた。20日は晴れるらしいが朝まで雨が降っているので気持ちよく山歩きできるのは午後からであろう。20日夜に寒冷前線が通過し寒気が入ってくるらしいので、天候次第で計画を変更できるコースであることが必要。山中一泊で且つ上記の条件に合うコースとして、アサズマ沢左岸尾根〜枯木山〜県道・栗山舘岩線の周回を計画した。アサズマ沢左岸尾根で枯木峠の道跡を探り、東から白滝沢右岸尾根を合わせるピークで幕営、翌日は県道・栗山舘岩線に向けて県境尾根を歩き、MTBで戻ってくる計画である。
自宅を出たのが8時半過ぎで、道草しながら土呂部経由で県道・栗山舘岩線に入りMTBを置いたのが11時過ぎ。湯西川側に下って出発の準備を済ました頃には既に昼近くになっていた。
三河沢ダム方面への入口は閉鎖されている。この地が湯西川財産区であり、やたら禁止事項とか警告めいたことが書かれた案内板がちょっと気になる。てっきりダムの関係で閉鎖されているとばかり思っていたのであるが、住民の意思も込められているのかもしれない。個人的には不法投棄を防ぐ観点から林道を閉鎖するのは致し方ないと思う。
道路は全て舗装されていて、右下に渓魚が泳ぐ美しい流れを見ながら順調に進める。三河沢ダムの手前で一旦道路が折れ曲がり、高度を稼いでダムの奥に架かる瀬戸権現大橋を渡る。
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| 瀬戸権現大橋と取付尾根 12:28 |
瀬戸権現大橋から見た三河沢ダム 12:30 |
地形図に掲載されていない三河沢ダムがもっと奥に位置していると思っていたため、当初の予定では1307mピークに向けて登るつもりであった。ところがダムは三河沢とアサズマ沢の合流点に存在しており、取付き予定地は水の底である。当初の予定通りに登ることも可能であるが、出発が遅かったためできるだけ林道を歩いて尾根歩きを短縮しようと、1374mピークに向けて登る案に変更。
アサズマ沢には「悪至沢(ワルシサワ)川」と書かれた標示がある。林道が維持されているのはダムの奥の砂防堰堤まで。その先は伐採・植林以降全く用いられておらず、土砂崩れやはびこる草木で歩きにくい。でかいマダニがたくさんくっついた。目的の尾根に近づいたので適当に取付いてみると、そこにはジグザグの作業道があった。しかし、比較的若い植林地であるので藪が酷くすぐに道は判別できなくなってしまう。あきらめて林道に下りる途中で、北側に広葉樹林があることがわかったのでそちらに移動。傾斜はきついもののスズタケの藪はさして濃くなく、徐々に笹は消えてすっきりした樹林となる。
傾斜がきついので手で笹や樹木をつかんで体を引き上げるような登りである。後で掌が痙攣しないようできるだけ握らないように気を使う。必然的に蟹股となり足裏の親指の付け根に負担がかかる。翌日まで足裏がもつのか心配になってきた。確実に登っているのに周囲の山がまだまだ高く見える。だんだん潅木も増えて登りにくくなってきた。おまけに空がどんよりとして暗く、雰囲気も悪い。登っているのは植林地と植林地を隔てる幅20m位の広葉樹の帯であるらしい。尾根の直下まで、南側はヒノキ、北側にはカラマツが植林されている。最後はすっきりした広葉樹林を歩いてようやく尾根上に達した。高度差400mの登りに1時間半要してしまった。尾根上には獣道なのか山道なのか判然としないやや明瞭な踏み跡有り。これを辿って順調に北上。
サイト「湯西川温泉マニアックス」に掲載されている山口久吉氏の話で、枯木峠がアサズマ沢左岸尾根の上にあったらしきことを知っていた。東から1335mピークの尾根を合わせる1415m級ピークで、高手方面から上がってくる枯木峠への道と出遭うと期待していた。実際にはどこから上がってくるのか確認できなかったものの、確かに1415m級ピークには峠道と呼ぶにふさわしい窪みが存在する。
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| 道跡・1415m級ピーク南 14:54 |
道跡・1440m級ピーク東 2日目 07:46 |
窪みは1440m級ピークの南で尾根東側に回りこむ。1440m級ピーク東はシャクナゲ藪が邪魔になっていて道跡を追えず、一旦ピークに上がって北に下ると再び明瞭な道跡に出遭った。1451mピークに至るまで今も辿る人がいるような感じで、気持ちよく歩ける。
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| 道跡・1440m級ピーク北 15:10 |
道跡・1451mピークに向けての登り 15:18 |
1451mピークの近くでは細い切り株に全て標識が付いている。目的は不明だがこの山の雑木林が管理状態あることは確かだ。この山仕事をする人たちも昔の峠道を使用しているのだろうか。
1451mピークの北側鞍部近くにトタン波板が残されている。瓶のようなものが埋もれているのでひっくり返してみたら割れたすり鉢であった。ここに寝泊まりする小屋があったと考えられる。枯木峠に行くまでに3つほど鳥屋場があったというから、これがその一つであろう。
東から白滝沢右岸尾根を合わせる1510m級ピークへの登りは深く積雪するらしく笹が濃い。大きな雄ジカが逃げていった。1510m級ピークの南側に地形図でかろうじて読み取れる浅い谷が存在するため、真っ直ぐにはピークに行けない。笹薮を漕いでいて右足の脛を隠れ枝にぶつけた。毒づいて足元を見ると、なんとクリタケの見事な株があった。歩いたコース上でこれだけ採れるのだから本気で探したらもっと採れたかも。
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左: 鳥屋場跡のすり鉢 15:34 中: クリタケ 15:45
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本日の目標である1510m級ピークに到達。ここから北は無雪期に歩いた経験有り。これまでとガラッと植生が変わって藪が濃くなるので進むべきか躊躇する。翌日の行程を短くするため、小毛無(1692mピーク)南で藪が薄くなる地点まで進み、1日目の行程を終了。
日没とともに吹き始めた風は次第に勢いを増し、テントに潜って聞いているとまるで嵐の様。ラジオが電池切れ、携帯電話は電波が入るのにバッテリー切れで、情報源が断たれた。翌朝5時頃まで真っ暗闇で12時間もじっとしていなければならないのはつらい。山鳴りを聞いていると心落ち着かないものだが、他にやることが無いので山鳴りを楽しむことにして気分転換。時折、雲間から月が照って揺れる樹木の枝の影が写る。
夜11時頃になって一旦風が止み、少しまどろむ。12時過ぎにサラサラと小雪が降りだしたが、積もるほどではなくテントも濡れないのであまり気にならない。午前2時に再び激しく風が吹き出し朝まで止むことはなかった。
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