関連記録
今回の山歩きは日光稜線紀行のstarionさんの記録を参考にしました。
今回は行き先選択に迷いはなく、先週の続きで石裂を起点とした周回を完結させる。続きをするなら小川沢林道の峠から歩くことになるが、峠までの舗装林道歩きがつらい。石裂山の剣ヶ峰の梯子下りも嫌だ。よって、今回は
starionさんの周回コースをやや縮小して月山から逆周り(時計回り)し、峠にデポしたMTBで帰りに楽をしようという計画である。
先ず、MTBを置きに小川沢林道へ進入。23日の雪が部分的に路面に残っていて少々緊張。冬季は通行止めの案内があるが、雪上には轍があったので実際には通行可能であるようだ。無事、峠近くにMTBを置いて石裂へ戻り、駐車地探し。2年前に石裂山に登ったときは石裂山荘の前(加蘇神社境内?)に置いたのだが、本当は車を停めてはいけないような気がする。よって、加蘇山神社前の駐車場に停めんと大水沢林道に進入。しかし、せっかく山歩きの締めくくりが登りになってしまってはMTBの爽快な下りが台無しとなる。引き返して、バス停留所を出発点とした。ここは元々は小学校(廃校)の校庭であったと思われる。バスが方向転換するのに広い場所が必要なのでそのまま残されているようだ。
09時31分 石裂・バス停留所から出発(標高約300m)。 2年前は荒井様宅裏手から破線路を辿って月山に登ったのだが、稜線がゴツゴツしていて少々怖かった。今回は安全策をとって一般登山コースを辿るつもり。加蘇山神社の駐車場には3台の車があった。参拝客ではなく全て登山者の車であろう。加蘇山神社にお参りし、左手の木戸を潜って登山開始。月山に登る一般登山道は期待に反してガレた沢と崖を巡る危険なコースである。三峰山や庚申山と同様、霊場としてわざわざ危険な場所に設けた参拝道が一般登山道として受け継がれているのだろう。これなら尾根伝いの破線路のほうが楽だな。
10時52分 月山(標高約895m)到着。 あまり気分の宜しくないコースを一気に登ったのでバテバテ。単に運動不足解消が目的なら月山に登るだけで十分だな。小川沢峠方面への下りは踏み跡があって、稜線部のシカ避けフェンスが少々邪魔だが歩きにくくはない。鞍部から登り返すと北側から作業道が上がってきており、しばらく平坦な道を進む。作業道の終点からは再び植林された稜線上の踏み跡を辿るが、間伐されたばかりのヒノキが通せんぼしていて進行スピードが上がらない。
11時41分 小川沢峠到着(標高約685m)。 粟野から上がってくる破線に相当するものには気づかなかった。「横根山 − 石裂山」と書かれた古い道標が転がっていたが、他の方の記録に拠るとここが小川沢峠に相当するらしい。破線はしばらく尾根を西側に向かって登るのだが、尾根上の踏み跡の様子には変化が見られない。破線が北に下っていく辺りでは北側斜面が伐採されていて、眺めがすこぶる良い。何故か伐採後に植林せずに放置されて広大な萱野になっている。飛ばしすぎて右腿に軽い痙攣の症状を感じたので一休み。
809mポイントを過ぎ、標高850mを超える尾根を西進すると、横根林道が右手に見えてくる。次の標高890m級ピークへの登りを嫌って、シカ道を辿ってピークの南側を巻いた。ところが尾根の進行方向が明らかに違う。植林の隙間からかすかに伺える遠くの地形から進むべき方向を判断して、少し尾根を登り返して正しい尾根に乗った。
12時26分 横根林道・峠の切り通し到着(標高約869m)。 左側(西側)から切り通しに降りて右側から尾根の続きに取り付く。尾根の様子はそれまでと変わらない。標高950mでやや急な斜面にぶつかる。右側(東側)は急斜面で植林されていない。左側はスギ林。境界に沿って登っても良いが、スギ林の中を斜め上方に向かって登って尾根上に出るのが楽だ(尾根を南下するときは進行方向を見極めにくいので、スギ林と自然林の境界を意識して辿るのが良いだろう。)。上り詰めたピークは自然林であり、落葉期の眺めはまあまあ。本日初めてすっきりした尾根歩きとなる。次のピークは岩がゴツゴツしているが、尾根を北上する場合は威圧感は無い。大滝山への登りは西側斜面が若いヒノキの植林地となっており、横根山方面の眺めが良い。
13時05分 大滝山山頂(標高1,070.2m)到着。 見晴らしは良くないが陽だまりになっていて心地好い。三角点の傍の倒木に腰を下ろして昼食休憩。これから辿らんとしている北東に延びる尾根は強い北西風を受けて、ゴォーゴォーという唸り音が聞こえてくる。自然林の斜面を下り次のピークへ登るとそこは林道(作業道)の終点の広場になっている。植林していない尾根上に作業道を延ばした理由は不明。使用されたことはないようで、路面には幼木が育ちつつある。ビュービュー冷たい風に吹かれて細尾根を辿ることを覚悟していただけに、この作業道はありがたい。かすかに廃なる雰囲気が漂うのが良い。いつもなら「自然破壊だ!」とか「金の無駄だ!」とか思うのだが、勝手なものだ。
作業道は草久側から標高約950mの鞍部に上がってきており、支線が尾根の南東側に回り込む。支線はすぐに終点となり、終点から尾根に上がる。尾根の南東側斜面は部分的に植林地になっており、稜線部にシカ避けの防護ネットが張られている。しかしネットは倒れて用を成していない。おかげで楽々尾根筋に復帰できた。
13時53分 1,034mピーク到着。 落葉樹に覆われた広い山頂である。一本の空き瓶以外何も無い。その東方の尾根が屈曲する場所にはコンクリートの標柱があり、傍の木にはMWVの文字が消えたプレートが掛かっている。次の標高約1,000mのピークは、地図からは読み取れないが尾根から南側に少し飛び出た場所にある。ここにも何も無い。鞍部に向かって東進する際、鞍部に降りる寸前に少々危険な場所がある(西進するならば登りなので危険に感じないと思われる。)。白髭山への登りは痩せた岩稜で、部分的に南側の斜面を巻く。
14時22分 白髭山山頂(標高約1,000m)。 白髭山山頂の石祠がどこからもたらされたのかが今回の山歩きの一番の関心事であった。明治時代に寄栗地区の信仰対象であり、奉献者が小川沢林道傍に墓地がある湯澤一族であるらしきことが確認できて満足。山頂にはおなじみSHCカワスミ氏の青い山名板が掛かる。これがなかったらここを訪れた者が白髭山なる名を知ることはなかったであろう。この山域のピークの名は地形図には表されないが、どのように山名を取材したのだろうか。
白髭山から小川沢林道の切り通しまではほぼ全て見通しの利かない植林地帯であり、地図とにらめっこしながらの尾根下りとなる。まず、白髭山山頂から一歩踏み出すまでにウロウロ。南側への下り始めは尾根の形が明瞭でないが、一旦尾根に乗れば868mピークまでは楽に下れる。これまでだいぶ無理をしたようで、868mのちょっとした登りで脚が攣りそうになった。868mピークの東側斜面は急峻で植林できないため明るい雰囲気。風も無く陽だまりになっていて昼寝をしたくなった。
868mピークから東に下る尾根は岩が突き出て痩せており、少々緊張する。周囲はスギの植林地であり、starion
さんが登りに辿ったという実績もあるので突破。その先は何段か尾根が分岐するが、標高780m地点の見極めさえできれば、あとは素直に南東尾根を辿るだけ。
15時22分 小川沢林道・峠の切り通し到着(標高約610m)。 適当にスギ林を下っても良いが、よくみるとかすかな踏み跡(獣道?)を辿って舗装林道に出られる。少し林道を下って最初のヘアピンからMTBで下る。夕方に凍結する前に下れたので、積雪している場所でも安定感がある。石裂まで快適なダウンヒルだった。
15時51分 車に帰着。
予想以上に変化に富み趣のある山域であった。決して安全とは言い難いややハードなコースであるが、歩いてみる価値はあると思う。当日は気温が低く天候も穏やかで、最高の条件に恵まれてMTBも利用して短時間で周回できた。肉体的に無理をしないことを心がけて全行程を歩くのであれば、8時間から9時間程度の所要時間を見積もられたし。
後日、大滝山や白髭山の名の由来を知りたくてWebで検索したところ、奈良県松阪市に同じ組み合わせの山域が存在することを知った(979.7mピークが大滝山、白髭峠の西側にある880m級のピークを白髭山と呼ぶらしい。)。こちらも地図には山名の記載はない。標高も同じくらい。等高線を見る限り、山容も似ているらしい。急峻な場所を除いて植林されているのも同じ。偶然に瓜二つの山域が存在することは考えにくい。奈良県が本家本元で、この地に縁のある人物(修験者?)が古峯山近くで似た場所を同じ名で呼んだことに起因するのではないだろうか?近くには三峰山(1,235.4m)もある。もっともこちらは「みうね」と呼ぶらしい。)
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