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寝不足がたたって早起きできず、完全に出遅れ。紅葉の季節の10時過ぎにノコノコと塩原に出かけていったのがバカだった。関谷から渋滞に巻き込まれて塩原温泉を抜けるまで1時間以上を要した。今回は今尾頭沢奥から峠道を辿って尾頭峠に到り、倉下山尾根を歩いて戻るつもりだったのだが、時間が足りない。なんとか次回につなげるべく、沢奥の峠道の場所を特定することを目標にした。
12時34分 今尾頭沢右岸の林道入り口から歩行開始(標高約645m)。 前回の探索で、最初のゴルジュ部の巻き道が右岸側にあることを知っているので、今回はいきなり沢には入らず、右岸尾根の先端から歩いてみた。尾根先端には道跡は無く、しばし雑木林を進むと左側に畑が現れ、畑から来る道が右岸尾根中腹に延びている。今尾頭道は一貫して今尾頭沢沿いにある道ではないのである。
街道跡である巻き道は第一の堰堤(今尾頭沢の出口にも幾つか堰堤があるが、ここでは便宜的に第一堰堤とする。)の上で沢に降り、左岸側に移る。これも長続きはせず、以後は道跡が見当たらない。今尾頭沢の沢底は比較的広く平らで回廊のようになっており、東西に流れる区間では勾配がほとんどない(500mの流程で高度差10m)ので、何度か渡渉を繰り返しながら沢底を進む道であったと思われる。大雨が降った場合には沢底に水が氾濫し、そのたびに修復しなければならなかったであろう。今尾頭沢は水量が少なく深みもないが、進む間に何度もイワナの姿を確認した。
13時08分 土呂見堰堤到着(標高約645m)。 おそらく東西に流れる区間の中間点であったと思われるのだが、古い大きな堰堤が存在する(土呂見堰堤、昭和三十年竣工。)。道がないのにどうやってこれだけ大きな堰堤を作る資材を運び入れることができたのだろうか。堰堤上部からの水の流れ出しは無く、左岸側の山腹から水が染み出て流れ落ちる。この水が染み出る斜面に足がかりがあるので、慎重に堰堤を越えた(堰堤のだいぶ手前に左岸側斜面に細い巻き道がついているので、これを利用することもできる。)。堰堤を越えた先は広いゴーロで水の流れが途絶える。
左岸側にスズタケに覆われた道跡らしきものがあるが、北北東に切れ込む枯れ沢で消える。さらに進むと再び水の流れがあり、イワナが棲息している。前回、塩原線・21号鉄塔から今尾頭沢奥を覗き込んだ時、右岸側に植林地帯があるらしいことはわかっていた。正体は立派なスギの植林地である。しかし、収穫時は隔絶された場所からどうやって材木を運び出すのだろうか?植林地帯が現れると道跡は沢底から右岸に上がり、沢が南西に向けて90度屈曲する場所を回りこんで左岸に渡渉する。この先は道跡の続きを判別できない。
13時31分 今尾頭道の探索開始。 スズタケに覆われた急な斜面を斜めに登っていく細い道跡がある。シメタと思って辿るが、崩壊地で消えてしまう。その周囲一体を探索するも道跡の続きは無い。どうやら細い道跡は炭焼きに関連するものらしい。次に、一旦戻って沢の屈曲点から北に向かって切れ込む枯れ沢に入ってみたが、こちらも道跡は無い。急峻で街道があった可能性はゼロ。ということはさらに南側の今尾頭沢奥に取り付きがあることになる。
沢屈曲点の先はまず右岸側にスギの植林地帯が広がり、左岸側は急峻で自然林になっている。さらに奥に進むと左岸側に西側に切れ込むナメ沢があり、ナメ沢の右岸側の緩斜面にスギが植林されている。スギの植林地内には道跡がないので、ナメ沢の奥に進入してみた。驚いたことにナメの上部の細い流れの中にもイワナが棲んでいる。とても街道があったとは思えない場所なので、引き返そうと思った矢先になんとなく不自然な窪みを発見。窪みはナメ沢左岸の尾根上に向かっている。スズタケを掻き分けて辿ると、カラマツが植林された尾根上に広い窪みがうねうねと続いていた。今尾頭道はおそらくこのまま尾根上を辿り、足倉山東方の三叉路(東電の巡視路と高原道の合流点)付近に出ると考えられる。今回は尾頭峠経由で帰るだけの時間的余裕が無いので引き返すことに決めた。
14時22分 退却(標高約850m)。 帰りは道跡探索にこだわらないので、適当に細い踏み跡を利用しながら順調に戻った。第一堰堤への巻き道は畑の中を通り、そのまま林道に抜けた。よって、今尾頭沢の奥に入りたければ、林道終点の畑から出発すれば良い。
15時27分 車に帰着・歩行終了。
帰りは塩原の渋滞を嫌って引久保から元湯、新湯へと抜け、2年振りに新湯富士に登ってみた。ヨシ沼に駐車し、新湯側から登って飛ばしに飛ばして一時間でコースを一周。ちょうど紅葉が見ごろで、黄色いハクウンボクの丸く大きな葉が美しかった。6月に来ればハクウンボクの香りに包まれるに違いない(但し、万人が好む香りではない。)。噴気口を最後にハイキング客はおらず、夕暮れ迫る新湯富士の静かな雰囲気を満喫して、下塩原矢板線に抜けて帰路についた。
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