高原山紅葉狩り(2003年10月)
年月日: 2003.10.25
目的: 1999年に発見したテントらしき物の捜索・紅葉狩り
出発点: 林道黒沢-尚仁沢線、標高800m付近
到達最高地点: 釈迦ヶ岳山頂(標高1,794.9m)
到達最遠地点:
天気: 快晴
出発時刻: 06:50
到着時刻: 13:10
総所要時間: 6時間20分
遭遇した動物: シカ5頭
尚仁沢登山道・守子分岐近くにあったイロハカエデの一種。

守子神社から守子分岐にいたる間(標高約900m〜1,050m)は高原山の中で最も豊かな自然林が広がる。ここでは大木の庇護の下で水分が保たれるためか、イロハカエデも葉がピンとしている。一様に色付くのではなくモザイク的に紅葉する個体がたまに見られる。

2003年秋に笹刈りされて道が明瞭となった。危ない場所が無い穏かな登山道で、フカフカしているので脚にも優しい。高原山本来の森林の美しさを楽しみたければお薦めのコースである。

1999年4月に残雪を踏みしめて初めて釈迦ヶ岳に登った時、登山道から少し外れた場所で雪の下からはみ出たテントらしきものを発見し、引っ張り出そうとしたが雪が固くて抜けず布が破れた。新しいものではなさそうだったので、この時は登山者が棄てていったのだろうと解釈してその場を後にした。しかし、後でよくよく考えてみると、登山者が使用したテントを山に棄てるとはまず考えられないし、幕営するには不自然な場所であった。ひょっとして冬山登山した人がビバークしてそのまま遭難したのでは?まさかとは思うが雪の下に何があるのか確かめなかったので気になってしかたがない。後で調査してこの懸念を払拭しようと思いながら果たせず4年以上経ってしまった。前日(24日)に会社に向かう際、標高1,700mを超える山々では降雪したように見えた。25日は雲っていたが、おそらく高原山で紅葉を楽しめる今年最後の機会であろうと思い、テント探しを兼ねて高原山に向かった。

6時50分 歩行開始。 林道・黒沢線と尚仁沢林道の連絡道路の最高点に車を停め、尚仁沢登山道を歩く。この秋に大々的に笹刈りが行われたので道が明瞭になった。道の両側から張り出した優しいミヤコザサを払うようにして歩くのが常で、忘れ去られたような登山道のイメージが強かったので、少し戸惑いを感じた。

7時25分 守子分岐(標高約1,050m)到着。 雌のシカが2頭走り去った。分岐点の標識には「至守子神社・尚仁沢林道」と書かれた新しい板が追加されている。一方、釈迦ヶ岳林道への連絡路は誰も通らないようで笹が生い茂り不明瞭である。

8時10分 前山(標高1,435m)到着。 毎度の事だが、前山直下の急勾配はつらい。尚仁沢登山道は岩がゴツゴツした場所がほとんどなく、フカフカした脚に優しい道だが、急勾配だけは足が掛るゴツゴツした道の方が良い。ここでも雌のシカが3頭走り去った。釈迦ヶ岳林道方面からの先行者が居ない証拠である。空は雲っているが雨が降り出す気配はない。風もなく、既に落葉した林からは物音一つしない。遠くからシカの悲しげな鳴声が聞こえるだけ。

9時00分 釈迦ヶ岳山頂(標高約1,794.9m)到着。 まともな休憩もせず、水も飲まずに山頂まで一気に登ってしまった。どうやら一番乗りだったらしく誰もいない。山頂だけ強い風が吹いていて、汗ぐっしょりなので寒い。前日の雪がかすかに残っていた。雲が高いところにあるので眺望は悪くはない。着替えをしていたら男性が一人大間々方面から登ってきた。尚仁沢登山道の入り口を教えたりしてしばし話をした後、先に下山。中岳・西平岳に縦走したい気持ちもあったが、本日の目的を思いだして来た道を戻る。

尚仁沢登山道の山頂から150mくらい下ったところに数本のイラモミがある。テントがあったのは確かイラモミよりも高い場所だった。上から見渡したが何も見えない。ミヤコザサの丈が1.5m程度あって歩きにくいし見通しも悪い。ガサガサ探ってみたが、一人でやってもうまく行き当たる可能性は低い。他の登山者に変な奴と思われるのも嫌なので、一通りイラモミのある場所まで下ってみて見つからないのであきらめた。あのテントが遭難者のものでないことを願うばかりである。

10時5分 前山(標高1,435m)到着。 前山に戻る間にすれ違ったのは夫婦一組と単独行男性1名のみ。暖かくて気持ちが良いのでここで小休憩。このまま車に戻ったのではあっけないので、黒沢の紅葉を眺めるために釈迦ヶ岳林道終点に下りることにした。

11時00分 釈迦ヶ岳林道終点(標高約1,050m)到着。 釈迦ヶ岳林道の整備状態は良く、荒れているところはなかった。黒沢に向かう途中で年配の単独行男性1名とすれ違った。この時は時間的に遅いのでたぶん紅葉を見に来た人だろうと思った。

11時15分 黒沢最上段の堰堤(標高約1,150m)到着。 新しい最上段の堰堤が築かれていた。丸太で外側を飾り付けてある。設計者としては芸術作品でも作った気分なのかもしれないが、そもそもこの堰堤自体必要性がない。この堰堤より奥は落葉しているので引き返そうと思ったら、先ほどすれ違った男性が登ってきた。久しぶりに来たので登山道が判らないと言う。私が逆方向に歩いていたので、不安になって林道終点まで行かなかったようだ。「沢から登る道はありませんよ。」と教えたのだが、納得したようには見えない。工事用に着けた赤ペンキが登山道の印と勘違いしているようで、そのまま荒々しい黒沢の奥に進んで行った。しばらく見ていたが戻ってくる気配はない。無事、家に帰れたのだろうか?

再び釈迦ヶ岳林道を歩き、終点から尚仁沢登山道に向かう連絡路に入る。予想した通り、歩く人が少ないため笹が繁って道跡の判別が困難な場所がある。

12時20分 守子分岐(標高約m)到着。 ここで昼食とした。鳥海山登山の時にもいたハエだかアブだか判らない小さな虫がまとわりつく。晩秋になっても元気な連中である。ここから先は、登山道上の倒木を片付けたりしていて少し時間がかかったが、笹刈りされた登山道の緩やかな下りは快適であった。

13時10分 歩行終了。 曇りで晴れ間がほとんど無く、日光の下で紅葉を見ることができなかったのが少し残念であるが、終日穏かな天気で山歩きを楽しめた。狩猟解禁まで残すところあと3週間。低山帯で紅葉を楽しむこととしたい。